イングルヌックワイナリーは1879年に設立されました。フィンランドの船長、そして実業家、ワイン通でもあるグスタフ・ニーバウムのビジョンは、一瞬にしてこの土地のテロワール、つまりは土壌、天候、そして葡萄の収穫に影響を与える予測不能な状況の可能性を理解しました。

ニーバウムは、ヨーロッパの最高峰に匹敵するワインエステートの建設を夢見ていました。そして1930年代に姪孫であるジョン・ダニエルJr.がエステートを継承した際には、イングルヌックはすでに国際的な名声を得ていたのです。

ボルドー出身の著名なフランス人ワインメーカー、フィリップ・バスコールは、2011年に、イングルネックのゼネラルマネージャーとしてコッポラ自らに引き抜かれます。世界最高標準のワインを手がけてきたバスコールの経験は、偉大なるテロワールの遺産を尊重することの重要性を教示してきました。バスコールの姿勢は、慎ましく画然なもので、「私は変化を加えないためにここにいます。」と彼は言います。「すべてはバランスが課題であり、エレガンスを維持することが本質的に必要不可欠なのです。」